第27章 君の恋人なのか

佑奈が、場を丸く収めるように手を叩いた。

「はいはい。みんな身内なんだから、変な呼び方はやめよ? かえって距離ができちゃうし。座ろ」

店員に案内され、三人は席につく。

白石羽奈は小林圭吾をこっそり盗み見て――いや、もう「こっそり」の域を超えていた。視線が、まるで貼りついたみたいに外れない。

こんなに品がよくて、空気まで綺麗に見える男なんて、今まで見たことがない。

一瞬で、心を奪われた。

佑奈はその顔を見て、すぐ察した。

――あ、これ完全に「惚れた」やつだ。

思わず可笑しくなる。

白石羽奈は有名な“小悪魔”。

目が肥えていて、ここ数年誰にもなびかなかったのに。

まさか今日...

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